札幌市圏における鉄道相互乗入れに関する検討(その7)

7.札幌市営地下鉄とJRとの接続について

相互乗入れをしなくとも,地下鉄とJRとの乗り換えにおいて,旅客の利便性を向上させる手段はあります。図22は,地下鉄開業当時のリール中央駅の乗り換えターミナルの状況です。地下鉄とバスとの乗り換えの利便性を向上させるために,垂直移動にて乗り換えられる構造となっています。

例えば,南北線を麻生駅から札沼線新琴似駅まで延伸した場合,図23に示す例のように,エレベータ,エスカレータを設置して,垂直移動にて移動し,改札口を同じ階にすることにより,乗り換えの利便性はかなり向上します。さらに,改札の簡素化を図るために,両者のICカードの共通化が必要となります。

また,既に地下鉄とJRとが接続している札幌駅とさっぽろ駅は,接続しているとはいっても,2つ駅の移動距離は短くはないため,エスカレータや歩く歩道等の設置により移動時間の短縮を図る方法もあります。歩く歩道については,地下鉄とJRの間だけではなく,乗換に距離のある地下鉄の駅構内,例えば,さっぽろ駅,大通駅での南北線と東豊線の乗換え用に設置することで,乗り換えの利便性が向上するとともに,旅客に対してのサービス姿勢のアピールに繋がると考えられます。

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